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日々

空気の通り道

2014-05-26
カテゴリ:奏楽の家
奏楽の家
 
 
片流れ屋根の形状を活かし、主要な諸室は開放感のある勾配天井で構成されています。
リビング、ダイニングキッチンの勾配天井の様子は、今までの記事で多く取り上げてきましたが、その他、玄関と和室も勾配天井で構成されています。
 
勾配天井は開放感が得られる一方で、考慮しなければならない点があります。
夏場は湿度をもつ熱気、冬場は暖房機器の暖気が、勾配天井の頂上(この家の場合は小屋裏収納)に溜まりやすくなります。
※暖かい空気は上昇する特性があるため。
 
夏場の対策として、勾配天井の頂上には空気の通り道となる格子や換気口を設けており、小屋裏収納に溜まった熱気は、要所に設けたルーバー窓から外部へ排出することができます。
冬場の対策として、家族が暖をとるリビング、ダイニングキッチンでは、格子を設けた小屋裏収納にサーキュレーターを置いて上昇してくる暖気を押し戻し、撹拌することで室内の上下温度差を低減できるよう考慮しています。
設計当初は、天井に埋め込み型のサーキュレーターを検討していましたが、将来的な故障、メンテナンス性に配慮し取止めました。
 
設計担当 髙山
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