台所
2013-11-11
カテゴリ:田中商店
田中商店151617
前回の記事に引続き完成した様子をお伝えします。
今日は台所編。
一番上の3つ並んだ写真がリノベーション前の台所。
今回のリノベーション以前に増築&リフォームをした際に出来たようです。
きっともともとは屋外。
前回お話しした土間から奥に進んだところにあり、屋外へ出るための勝手口が併設されています。
無理な増築をしたせいか、台所の間口は約1.82m。奥行き約4.55m。
天井の高さは、流し台のあるところで約2.00m。給湯機のあるところで約2.30m。
土足仕様の土間から、床を設けて靴を脱ぐ仕様に変えてしまうと天井がより低くなるため、また、配管を一新した場合のコスト増も考慮し、ここはあえて土間のままに。
限られた空間のなかで作業スペース、食器棚、冷蔵庫・電子レンジ・炊飯器などの家電置場も確保する必要がありました。
幸い奥行きがあったので、電子レンジや炊飯器などは、オーダーで製作した総長約3.50mのステンレスキッチンの上に全て置けるようにしました。
家電置場の下には、カトラリーなどを収納できる大小2種類の木箱を設けました。木箱は、あられ組という昔ながらの技法で製作しています。
シンクは幅80㎝×奥行き46㎝の大きめサイズ。
シンクの手前には、ステンレスの丸棒を設置し、ハンドタオルを掛けたり、S字フックを活用すれば調理器具なども掛けられます。
シンクの脇には、調味料などを収納できるキャスター付きワゴンを設置。(一升瓶もストック可)
一見すると業務用キッチン。コスト面に考慮しあえて扉のないシンプルなつくりとしています。
木箱を入れ替えたり、何かを加えたり、使い手が自由にカスタマイズできるキッチンです。
一番下の写真は食器棚。新調したわけではありません。
建主さんがお持ちだった古い茶ダンスをリメイクしたものです。
リメイクしたのは古道具あらいさん。
昔の茶ダンスのつくりは奥行きが深すぎるタイプがほとんど。
深すぎるというか、当時の生活スタイルに合っていたけれど、現代の生活スタイルに合わなくなったと言った方が良いのかも。
キッチンの背面は、大谷石が積まれた上に古建具。
一面壁で塞いでしまえば、もっと背の高い食器棚が置けるけど、この風情を殺してしまうのが惜しく、手は加えませんでした。
床
既存土間のまま
排水管の手直しした部分のみモルタル補修
壁、天井
新規下地に漆喰塗り
建具
外部からの勝手口戸、ガス台脇の物置に続く戸のみ新規作成、その他は既存建具及びアルミサッシ
続きはまた後日。
設計担当 髙山