天井と床
2017-05-16
カテゴリ:糸屋格子の町家
糸屋格子の町家
相変わらず日々に追われておりますが、現場は順調に進捗中。
木工事は、床や天井の施工に差し掛かっております。
屋内は、柱や梁などの構造材を現しにした真壁づくりが注目ポイント。
一般的に二階床の荷重を支える梁を、一階の天井で隠してしまうのが通例。
糸屋格子の町家では、梁の上で一階の天井を貼り、梁を現しにした構造の意匠性を感じる内装にしています。
梁の材種はヒノキ、天井の材種はサワラ。
いずれもヒノキ科の針葉樹なので、同じようなやさしい色味に仕上がります。
ヒノキに比べ安価なサワラを組み合わせることで、費用的にもやさしい仕上げに。
一階の天井裏がないつくりゆえ、二階の足音など、生活音への配慮が必要です。
木材は、低音・中音・高音をバランスよく吸音することに優れていますが、遮音はあまり期待できません。
そこで、梁の上は、一階の天井(サワラ)、超硬質・高強度石膏ボード、二階の床(杉)の三層構造にしています。
固い素材ほど音の伝播を軽減する特性があり、超硬質の石膏ボードをサンドすることで、遮音と吸音を兼ねた仕上げになりました。
設計担当 髙山